動物を知りたい かけ橋日記

動物の気持ちを知りたい方へ

32. 病気の動物がいる飼い主さんの、心の整理の付け方

今回は、動物が病気になった時、飼い主としてどのように心を整理し、付き合っていくか、ということをお伝えします。

 

これは、不治の病に冒された動物の飼い主さんもそうですし、一時的に病気の状態になった動物の飼い主さんも含まれます。

 

一生元気で過ごす動物もいますが、病気になる動物が多いので、参考にしていただけたら幸いです。

 

 

 

さて、前にも書きましたが、動物は自分が病気になったことを知っています。

不治の病に冒された場合、もう治らないことも知っています。

 

そういう動物相手に、誤魔化しは通用しません。

なので、誤魔化そうと思わないでください。

 

もう分かっている、それを前提に、その子とお付き合いしてください。

 

 

一時的にせよ不治の病にせよ、飼い主さんにお願いしたいことは、

目一杯、愛を注ぎまくってください。

その子を愛し尽くしてください。。。

です。

 

つまり、

・動物病院へ連れて行かない

・投薬しない、検査しない、手術しない

・動物のさせたいようにさせる

*ご飯を食べ過ぎはダメです。とは言っても、必ずしも外見がふくよか=太っている、ではないのでご注意を。

プラス、

愛を送る。

 

 

病気なのに?不治の病なのに?と思われた方、

ブログ26. 病気の子が思うこと

ブログ29. 病気の動物は余生をどう過ごしたいのか 終末医療について

を読んでください。

 

 

 

これらの行動は、回復した動物が天に還った時、また、不治の病の子が天に還った時、

動物自身の満足と幸せだけでなく、

飼い主さんに後悔の気持ちを抱かせることなく、

かつ、

自分のところにいて共に過ごした「家族」が旅立ったことを受け入れられることに繋がる

からです。

 

飼い主さんやそのご家族にとって、一番のことは、

動物の幸せを最後まで確保できた、

それを自分ができた、

という事実

が、大切なのです。

 

 

病気、そこにフォーカスするのをやめ、

その時間を使って、動物に愛を送りまくってください。

愛を送る、愛を贈る。。。

 

愛を贈りまくりながら、それと同時に、病気を気にすることは出来ません。

 

つまり、これをやることは、

飼い主さんとそのご家族にとっても、

そしてその愛を贈られた動物にとっても

幸せなことなのです。

 

 

家族同然にして過ごした動物が天に還った時、飼い主さんが一番後悔すること、

それは

・本当にあの治療をして良かったのか

・もっと他になかったのか

・治療で苦しめただけなのではないか

・・・

ということなのです。

 

 

そして、

そう後悔していることを、天に還った動物はキャッチしています。

 

後悔に苛まれている飼い主さんを見て、感じて、

動物はどう思うでしょうか?

 

そこでも、動物を不幸にしています。

 

そこにも、目を向けてください。

 

 

 

 

一つ、ここで、私の経験談をお話ししますね。

 

あるにゃんこが教えてくれたことです。

 

そのにゃんこは、猫免疫不全ウイルス感染症、一般的には猫エイズと呼ばれる病気、にかかっていて、末期でした。

 

このにゃんこが病気にかかってから思っていることを伝えてくれました。

 

それは・・・

「周りの人間は、私の病気のことを知ると、途端に憐れみの目で私を見るようになる。

その目が、嫌。」

 

私は愕然としました。

確かに、私もそういう目で見ていたと、その時気付いたのです。

今まで出会った動物たちにも、病気、とか、余命いくばくもない、と知らされた時、そういう目で見ていたと思います。

 

 

逆の立場になってみると、余計に分かります。

 

実は私、ある一時期だけでしたが、食物アレルギーがありました。

 

もう食物アレルギーではなくなったのですが、

その期間、外食で食べることが出来たのは、

インドの方が作るビーガン向け(動物類の原材料を一切使用しないで作ったメニュー)カレーだけ、

それ以外の外食はまず無理、

会社にもお弁当を持っていかなければならない、

という事態に陥っていました。

 

ある日、お店で買い物をしている時に、お店の方から商品を勧められました。

食べられない物だったので、「アレルギーがあるのでせっかくですが」と断ると、

「可哀想に。へえ〜、食べられないんだ、可哀想にねえ〜。」

と言われました。

 

私、可哀想なんだ?

そう見られることを自覚してから周りを見てみると、確かに、アレルギーがあることを知るや否や、

可哀想に、という憐れみの目に変わっていく人たちの、なんて多いこと。。。。

 

そして、次に来る言葉は、

「治さないの?治さないのなら、好きでアレルギーでいるわけね。」

 

最初は気にせず、あまり得意でなかった肉類や動物性のものを正当な理由で食べなくて済む、という開放感から、明るく言ってました。

が、

憐れみの言葉と憐れみの目を向けられる回数が増えるに従って、嫌だなあ、と思う気持ちがどんどん増えていきました。

 

そして、食物アレルギーがなくなるまでの期間、私は人の目を見ることをやめ、アレルギーがあること自体、口にするのをやめました。

そのくらい、その目は嫌でした。

 

それと同じことを、病気の子に私はやっていたのです。

 

ごめんなさい、

と、今まで私がやってしまった動物たちに、謝りました。

 

エネルギーで伝えると、皆、許してくれました。

許してくれて、ありがとう。。。

 

 

なので、病気に気を向けていると、そういう意識が、意識的にも無意識的にも、人間であれば必ず、働いてしまいます。

 

可哀想、とか、憐れみの感情を湧かないようにするためにも、

是非、愛を送ってください。

その愛は贈り物になって、闘病中の動物たちに喜びをもたらします。

 

愛を贈る、、、素敵ですね。

 

 

 

このブログにたどり着いた皆さんは、

動物が治療をどう捉えているのか、

そして

動物がどう過ごしたいのか、

を知っています。

 

動物の幸せのために、ご自身が動くための情報があります。

 

あとは、それを行動に移すだけ、です。

 

 

 

 

 

 

それでも、

・病院へ行かせないと・・・

・薬で治さないと・・・

・手術しないと・・・

と思われた方は、今一度、

ブログ26. 病気の子が思うこと (1)

ブログ29. 病気の動物は余生をどう過ごしたいのか 終末医療について

を読んで、じっくり考えてください。

 

動物を不幸にしないでください。

 

 

 

動物から切なる願いを受け取った、獣医師である私からお伝えさせていただきました。

 

 

 

 

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