41. 動物の人生の各段階において、周りをどう捉えているか
今回は、動物の人生の各段階において、つまり、
赤ちゃんの時〜生涯を閉じるまで、
周りをどのくらい認識し、どう捉えているのか、
をご紹介します。
生まれたばかりの時、はどうでしょうか。
赤ちゃんにとって、お母さん以外は分からないのでは?
良くても、同じ時に生まれた兄弟姉妹がいる、くらい?
と思いますね。
大筋あってますが、ちょっと、足りないんですね〜。
不思議なことなんですが、人間も、察知されています。
と言っても、人数くらいですが。
目が見えないうちから、お母さん、同じ時に生まれた兄弟姉妹、そして、人間の人数、は把握しています。
人間のことを、「大きな何かがいる」という感覚で捉えています。
ちなみに、
お父さんは、例え同じ場所にいて、一緒に生活していても、認識されていません。
それぞれの存在は、何故感知されているか、ですが、
お母さんは言わずもがな、自分が成長するためのミルクをくれ、世話をしてくれるからです。
もし諸事情で、お母さんがいなくなった場合、一部の動物以外は無条件で、人間が育てることが出来ます。
条件が必要な場合とは、
例えば、サルで説明しますと、
お母さんの代わりになる毛なみ、つまり、サルの毛の手触りに似たものが必要になってきて、これがないと精神的に不安定になってしまうのです。
他の動物の場合を説明すると、、、
サル以外で、毛の手触りに似たものがあった方が良い、のが、ゴリラやオラウータンです。
あくまでも、あった方が良い、レベルで、サルのように必要、とまでは要求されません。
その他の動物は、代わりに餌を与え、世話をしてくれる何かしらの存在がいれば、問題なく成長します。
同じ時に生まれた兄弟姉妹は、ミルクを取り合うメンバーとして認識しています。
人間の人数は、何か巨大なもの、を感じているので、
あの大きなものは一体何だろう?と思い、
その巨大な何かがいくつあるのか、をキャッチしているのです。
大きなもの、に対し、特に恐怖を感じたりはしていませんが、それはあくまでも、何もやられていないから、です。
よって、人間がその子に何か怖いと思わせることをすれば、恐怖の存在になります。
と言っても、実際には、
この段階で恐怖を感じる様なことが起きること自体、あまりない、稀なことですので、そこは気にせず、普通に接していただければと思います。
では、目が見えるようになってきて、少し周りに興味を持ち始めた時、はどうでしょうか。
これは、ウシやシカなど、生まれた時に目が見えている動物も含まれます。
これらの動物は、生まれてから捉えているのが、この内容だと考えてください。
お母さんは勿論、人間、周りにいる自分と同じ動物、を、それぞれ区別して認識しています。
もしその場に、ウマなど他の動物がいた場合、その動物も認識しますが、鳥は無理です。
あくまでも地面に足をつけている動物を認識する、
鳥の場合は、例え地面にいたとしても無理、
と考えてください。
お父さんはこの場合も、周りにいる自分と同じ動物、という認識です。
ここでまとめてお話ししてしまうと、この人がお父さんである、と分かる動物はいません。
わんこの場合、このステージで他の種類の動物を認識することは出来ません。
どういうことかというと、
にゃんこを見せたりウマなど他の動物を見せても、「動く物」として認識するだけで、生き物、とすら思っていません。
これは、このステージのわんこ特有の捉え方になります。
わんこ以外の動物は、他の種類の動物を、自分とは違う種類の動物だと、きちんと認識しています。
では次のステージ、活発に動き回り、わんこであれば足が太くなり始めた頃に移りましょう。
この頃であれば、周りと遊び、楽しく過ごしています。
ですが、まだ、敵味方の区別はつきません。
よって、お母さんや人間が、捕食動物や攻撃的な動物から守らないと、遊び相手だと思って近づいてしまいます。
次は、更に成長し、体が大きくなり始め、最初の頃よりは大きくなったけれども、成熟はしていない、という段階をお話しします。
この頃になれば、自分と同じ種類の動物、そして他の種類の動物を認識出来る様になっています。
これは、ペットでも野生動物でも同じです。
更に成長し、性成熟を迎えると、今度は逆に、同じ種類の動物ばかりを認識する様になります。
それは、お婿さん、お嫁さん相手を探しているからです。
と言っても、一生添い遂げるかどうかは別ですが、、、。
ということで、他の種類の動物は、自分が捕食されたりしない程度に認識しつつ、自分のお相手探しの割合が多くなっていきます。
人間に対しては、飼い主さんとその家族=よく見る人たち、以外は基本スルーです。
なお、嫌いな人間に反応するのは、どのステージでも共通です。
老齢期になってくると、ここで変化が起こります。
また再び、他の種類の動物を、自分と同じ種類の動物と同じくらいの割合で認識し、
人間も、視野にいる人たちを認識する様になります。
ちなみに、
動物は、相手が若いか、歳をとっているか、を判断することはありません。
性成熟しているかしていないか、は流石に本能的にわかりますが、
これ以外のことを認識する必要がないこともあり、判断していません。
なので、相手が高齢だった場合、
お年を召しているから大人しくしよう、とか、これ以上力を出してはいけない、という配慮はありません。
よって、老齢期の動物に対しては、人間がその点配慮する様にしないと、怪我に結びついたり、危険な目にあうことに繋がってしまいますので、是非、注意してあげてくださいね。